fc2ブログ

counter

本棚

最新記事

最新コメント

カテゴリ

カレンダー

02 | 2024/03 | 04
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31 - - - - - -

リンク

なんでも検索

ブログ内検索/YouTube検索通常検索


Made by psp0kaizou

増補 責任という虚構
2年ぐらい前に衝撃を受けたあの本が文庫化してる!ということで読みました。
これはすでに単行本読んだ人でも読む価値ありだと思います。
単行本は手元になく違いは正確にはわからないですが
最後に「補考」の章が付け足されています。「あとがき」で筆者が「内容にはほとんど手を入れていない」と述べる通り、本文の展開としては大きくは変わっていないのかな?読み返すとかなり新鮮な発見もあったりして、内容が濃くなってるように感じましたが単純に忘れてるだけか。
「補考」が一番重要でオイシイところだと思います。「大澤真幸・河野哲也・古田徹也・國分功一郎・斎藤慶典諸氏の考究と対峙し」、筆者の主張をより際立たせるような結びの章となっているため。

初読の時より知識が増えた今読むと、また違った疑問が生まれてきました。もう一回読みたい


最後のほうのおいしいところについてメモ。

責任が虚構であると本書で暴いた理由について筆者はこう言う。

責任の根拠を問う視点から人間の絆の謎に迫ろうとしたからだ。人を愛したり、自己を犠牲にしてまで他人のために尽くす現象は当たり前のようだが、実はとても不思議な現象だ。


第6章で、責任の根拠は内部ではなく<外部>に存在する必要がある、という考察がされている。そこで、責任以外の概念(貨幣、贈与など)についても<外部>に根拠が存在することの重要性が説かれている。第6章は「人間の絆の謎」に迫るうえで<外部>の重要性という共通項をもとに探っていこうとする試みの過程であると解釈した。

第6章では、「貨幣と贈与の媒介項」というタイトルで、貨幣も贈与もともに虚構がないと成立しないシステムであることが確認される。

A→→→→→→→→B
      贈物
<返礼するパターン>
1.見返りを期待せず何かを与えることが贈与である。
2.AはBに贈与する。
3.贈与されたBは、かならず感謝し、返礼を行う。
4.Aは、3の事実を知ると、その後もBに何かを与えるが、見返りを期待するようになり、贈与は不可能となる。
5.つまり、2の時点で「贈物をするが見返りなど期待しない」というメッセージと「贈物をもらったら必ず返礼せよ」というメッセージが同時にAから発信されなければ、贈与は不可能である。
6.5の2つのメッセージを同一人物から同時に発信することは不可能なので、贈与は不可能である。

<返礼しないパターン>
1.見返りを期待せず何かを与えることが贈与である。
2.AはBに贈与する。
3.贈与されたBは、感謝も返礼もしない。
4.AはBからの見返りが期待されないため、その後Bに何かを与えることはなくなる。

ではなぜ贈与が社会制度として機能しているのか?に答えるために、ハウという外部媒体に注目する考察を紹介する。
<ハウ登場>
1.見返りを期待せず何かを与えることが贈与である。
2.AはBに贈与する。
3.贈与されたBは、かならず感謝し、返礼を行う。
4.2の時点で「贈物をするが見返りなど期待しない」というメッセージがAから発信される。また同時に、「贈物をもらったら必ず返礼せよ」というメッセージがハウから発信される。
5.4で後者のメッセージをAではなくハウという外部媒体に発信させることで、贈与が可能となる。

見返りがなくても贈与は意外と機能するのでは?というツッコミが心理的利他主義者からきそうだがそれは置いておく。

たしかに虚構がないと成立しないシステムは社会にたくさんありそうだ、と思わされる。それと同時に本論「責任の根拠はない、虚構である」という主張の説得力も増していく。

また、本書の目的について筆者は以下のように述べる。
大切なのは根拠の欠如を暴くことでなく、無根拠の世界に意味が出現する不思議を解明することだ。
物理法則のように客観的に根拠づけられる存在として法や道徳が人間の目に映るのはなぜか。これが本書の問いだった。
…本書は、究極的原因という概念自体を否定しながら世界の根拠を解明する第三の道を模索した。
…人間が営むおびただしい相互作用から生成される集団現象が人間から遊離し、<外部>として現前するおかげで根拠が構成される。真理や根拠は集団性の別名であり、人間の運命はわれわれ自身に手の届かないところで進行する。…どんなに科学が進歩しても人間の未来は予知されえない。


認識論的相対主義を筆者は採用する。時代、場所などが変化すれば認識の枠組みも変化し、それによって正義も都度変化する。全ての時代、全ての場所で一貫した普遍的な規範は存在しない。なぜならその根拠は各時代、各場所、各社会の生成する現象であるから。
本書は徹底的に「べき論」を排除する、と本文中で繰り返し述べられている。「認識論的」相対主義を採用する、と筆者が言う通り、相対主義を採用したからといって「何をしてもいいわけではない」。虚構として生成する根拠こそが「認識の枠組み」であり、普遍的だと信じられる。

筆者は相対主義とは何をしても良いということではない、と述べるが、時代時代の価値の根拠となる「認識の枠組み」については恣意に任せることが可能なように思える。採用する枠組みのなかで善悪は判断できても、どの枠組みを採用するかについて正解はない、といっているようだ。確かに採用した枠組みのなかでは「何をしても良いわけではない」といえるが、その枠組みを抜け出せば何でもあり、になりかねない。事実はそうなんだと思う。しかしこれ倫理学者なんかは不満を抱きそうだな・・・と余計な台詞が思い浮かぶ。

ではヒトラーやスターリンとどう闘うのか?虚構を暴く意義は何なのか?という問いが「補考」の終わりに繰り返されるが、明確な答えは読み取れなかった。しかし本書を踏まえてその問いに答えようとするなら、我々の「正義」は「人間が営むおびただしい相互作用から生成される集団現象」であり、根拠などないのだ、という事実を認識し、その虚構がどのように生成されているかを見極める必要がある、といえる。例えばホロコーストを正当化する根拠などないこと、あるとすれば、政府をはじめ虐殺に加わった市民がつくりあげた虚構の根拠により維持されたシステムだということ、それが虚構であるという点は全員に隠蔽されているということ、を意識し、その「正しさ」を常に疑い続けるほかないのではないか。
【2020/03/02 00:10】 | 哲学、ゼミ | トラックバック(0) | コメント(0) |
哲学しててもいいですか?: 文系学部不要論へのささやかな反論
現役の准教授が、哲学の必要性を主観的に訴えている本。
はじめに「自分自身が置かれている状況の内部から、できる限り正直な実感に即しつつ、今現在の大学で何が起こっているのかを報告する」方針で「スケールの小さ」い大学論であると宣言されている。その宣言通り、基本的に筆者の経験と実感をもとに文系学部の存亡危機が報告され、文系不要論に対する抗弁が述べられている。
ブログの記事みたいな感じでさらっと読めた。

筆者の考え方には基本同意。けどもうちょっと強いエピソード、証拠が欲しい。
というわけで、これとは趣が違う、歴史的な観点から哲学の効用を分析した本を読んでみたい。
【2019/11/04 00:31】 | 哲学、ゼミ | トラックバック(0) | コメント(0) |
感謝による恩送りを支える心理的メカニズムの解明③
(続き)
感謝による恩送りを支える心理的メカニズムの解明
白木 優馬,2017

第2章 人の利他性を駆動する二つの基盤の影響力の比較
恩送りとは、(1)利他行動の享受によって喚起される感謝が駆動する第三者への利他行動という他者志向的な行動と、(2)利他行動の享受に伴う利益をとどめておこうとする自己志向的な行動が葛藤した状態にあると位置づけることができる。
第2章では、恩送りを実行するかどうか判断する際、人は利他行動を駆動する感情的基盤と認知的基盤に基づく行動が葛藤した状態にあると想定し、そのうえで二つの基盤が利他行動に及ぼす影響について比較する。第1章で述べたように、直接互恵的な返報を駆動するのが感情的基盤であり、間接互恵行為を駆動するのが認知的基盤である。
ある成員の、利他的か否かについての評判情報が集団内で完全には共有されない場合、直接互恵性と間接互恵性に基づくそれぞれの行動が葛藤に陥る可能性がある。たとえば、周囲の他者に対しては非協力的で悪い評判を共有されている者が、自分にだけ利他行動をした場合、自分にとっては恩人となるが、その恩人の評判は悪いままである。このとき、感情的反応は直接的な返報を促進するが、認知的反応は、周囲からの悪い評判をもつ相手への利他行動を抑制する。利他行動を支える感情的基盤と認知的基盤のそれぞれに基づく行動が衝突するのである。これは、恩送りにおける感情的基盤と認知的基盤の葛藤状態と類似している。
第2章では、この葛藤状態においてどちらの基盤がより優先されるのかを検討する。

第1節 日本人学生を対象とした検討(研究1-1)
 問題と目的
 研究1では、日本人大学生を対象としたシナリオ実験によって、利他行動を支える感情的基盤と認知的基盤の葛藤状態において、どちらの基盤に基づく行動が優先されるかを検討した。

 方法
 独立変数として、参加者がシナリオ内の援助要請者から過去に援助を受けた経験の有無(恩人条件・統制条件)と、援助要請者が周囲の同僚から得ている評判(いい評判条件・悪い評判条件)を操作した。会社の同僚から援助要請(その日の夜勤を交代してほしい)を受けるシナリオを提示し、その要請に対してどの程度応諾するかを測定した。

 結果と考察
 恩人条件の参加者は統制条件の参加者よりも援助要請に対する応諾の程度が高かった。加えて、良い評判条件の参加者は、悪い評判条件の参加者よりも援助要請に対する応諾の程度が高かった。以上より、両操作の有効性が確認された。
 過去に援助を受けた経験の条件別に、評判の効果を検討した。その結果、援助を受けた経験のない統制条件においては、評判の効果が確認され、評判が良い場合のほうが参加者が援助要請を応諾する程度が高かった。一方で、恩人条件においては評判の善し悪しは援助要請の応諾に影響を及ぼしていなかった。以上の結果は、利得計算に基づく評判の維持よりも、感情的反応によって駆動される互恵的な行動を優先する可能性を示唆するものである。

第2節 国内成人を対象とした検討(研究1-2)
 問題と目的
 研究1-1で得られた知見の一般化可能性を高めることを目的とし、日本人成人を対象として研究1-1の追試を行った。

 方法
 日本のクラウドソーシングサービス(Lancers)に登録しているワーカー300名を対象に、オンラインアンケートサービス(Qualtrics)を利用して、研究1-1と同様のシナリオ実験を実施した。

結果と考察
 研究1-1と同様、恩人条件の参加者は統制条件の参加者よりも援助要請に対する応諾の程度が高かった。加えて、良い評判条件の参加者は、悪い評判条件の参加者よりも援助要請に対する応諾の程度が高かった。
統制条件においては、Bさんの評判が良い場合、悪い場合と比較して参加者が援助要請を応諾する程度が高かった。一方で、過去にBさんから援助を受けたことのある恩人条件においては、評判の善し悪しは援助要請の応諾に対して影響を及ぼしていなかった。以上の結果は、研究1-1の知見を再現するものであった。

第3節 海外サンプルを対象とした検討(研究1-3)
 問題と目的
 研究1-1および研究1-2で得られた知見が、相互協調的な文化圏に限定的である可能性を排除するために再度の追試をおこなった。

 方法
 国際的なクラウドソーシングサービス(CrowdFlower)に登録しているワーカー400名を対象に、オンラインアンケート(Qualtrics)によるシナリオ実験を実施した。
 手続きはこれまでの研究とほぼ同じであったが、異なる点が二点あった。まず一点目として、シナリオ中での参加者の職業を一般的な会社の社員から病院の看護師へと変更した。これは世界各国において会社における夜勤が一般的かどうかを判断することが難しく、研究1-1および研究1-2で用いたシナリオが全ての参加者にとって違和感がないかを担保することが困難だったためである。二点目として、新たにInstructional Manipulation Checkを設定した。実験シナリオなどに対して参加者が十分な注意を払わない可能性があるため、データの質を担保する工夫として設定した。

 結果と考察
 恩人条件の参加者は統制条件の参加者よりも援助要請に対する応諾の程度が高かった。加えて、良い評判条件の参加者は、悪い評判条件の参加者よりも援助要請に対する応諾の程度が高かった。
 過去にBさんから援助を受けた経験のない統制条件においては、Bさんの評判が良い場合、悪い場合よりも参加者が援助要請を応諾する程度が高かった一方で、過去にBさんの援助を受けたことのある恩人条件においては、評判の善し悪しは援助要請の応諾に対して影響を及ぼしていなかった。

第4節 総合考察
 異なるサンプルを用いた3つの実験の結果、周囲から良い評判を得ている恩人からの援助要請と同程度に、周囲から悪い評判を得ている恩人からの援助要請が応諾されることが明らかとなった。この結果は、認知的基盤に基づく間接互恵性(i.e., 評判の維持)よりも、感情的基盤に基づく直接互恵性(i.e., 恩人への返報)が優先されることを示すものである。
 なぜ直接互恵性が優先されたのであろうか。利他行動を駆動するプロセスのうち、ポジティブ感情に影響を受けやすい直観的なプロセスがはたらいたため、という可能性が考えられる。
人の意思決定には素早く自動的に生じて感情的な影響を受けやすい直感的プロセスと、処理に時間がかかり感情的影響を受けにくい熟慮的プロセスが存在する。Rand, Greene, & Nowak(2012)による社会的ジレンマゲーム実験では、参加者に投資額を決定するよう求めた。このとき、10秒以内で投資額を決定させる条件と10秒以上の時間をかけて投資額を決定させる条件では、前者のほうがより多くの投資をおこなうことが明らかとなった。
 こうした直感的な利他行動を駆動する一つの要因がポジティブ感情であることをRand, Kraft-Todd, & Gruber(2015)は明らかにした。社会的ジレンマゲームでの意思決定後に、なぜ協力または非協力を選択したかの理由を自由記述させた。内容を分析したところ、ポジティブ感情関連語を記述した参加者において協力率が高いことが明らかとなった。
 本研究の結果も、過去にBさんから援助を受けた参加者がポジティブ感情である感謝を喚起し、感謝が直感的プロセスを駆動し恩人からの援助要請に対する応諾という利他行動を促進したと考えられる。
 認知的基盤よりも感情的基盤に基づいて利他行動の提供が決定されるという本研究の結果は、恩送り状況においても感情的基盤に基づく決定が優先される可能性を示すものであるだろう。
 なお、研究1には限界点が存在する。一点目として、本研究が「恩送り」ではなく「恩返し」を対象としていることである。あくまでも「恩送り」の場面の疑似的な再現であることに留意する必要がある。二点目として、評判生成規範の多様性が考慮されていないことが挙げられる。悪い評判を得ている恩人からの援助要請に対する応諾は周囲の他者から悪く評価されるため、参加者に葛藤をもたらすと想定したが、一部の参加者はそう評価しなかった可能性がある。三点目に、シナリオ中に参加者自身の評判情報が欠落していたことが挙げられる。悪い評判情報をもつ者の相田で行われる利他行動はいずれの評判生成規範からも逸脱しないため、そのような予測をたてた参加者は葛藤を感じなかった可能性がある。
【2019/08/05 22:56】 | 哲学、ゼミ | トラックバック(0) | コメント(0) |
感謝による恩送りを支える心理的メカニズムの解明②
(続き)
感謝による恩送りを支える心理的メカニズムの解明
白木 優馬,2017

第2節 感謝の喚起要因と効用
2.1 感謝の定義
本研究では感謝を、具体的な他者の意図的な行為によって利益を得たことを認知したときに喚起される、「ありがたい」という主観的でポジティブな感情反応として定義する。

2.2 感謝を喚起する要因
2.2.1 パーソナリティ
 ある利他行動が喚起する受け手の感謝は、受けて自身のパーソナリティに影響を受ける。

2.2.2 状況要因
 これまで蓄積されてきた知見により、感謝を喚起する要因は以下のように定式化されている。
 Gratitude(感謝)
= Value(受け手にとっての行為の価値)
+ Cost(送り手がかけた時間や労力などのコスト)
+ Intention(送り手が受けてのためを思って行ったという意図)

2.2.3 示唆と問題点
 先行研究は共通して、類似感情である負債感との概念的弁別が不十分である。
 利他行動の受け手が送り手に対して抱く「お返しをしなければいけない」というネガティブな感情は、負債感と呼ばれる。Greenbergによると、受け手の負債感は以下のように定式化される。
 Indebtedness(負債感)
 = Benefit(受け手が得た利利益)
 + Cost(送り手のコスト)
さらに、この式には含まれないが、送り手の意図が利他的であるほど、受け手の負債感は強く喚起される。
これらの等式だけに基づくと、感謝も負債感も常に同時に喚起するという共変をもつことになる。ただし、感謝は受け手のwell-beingを促進する一方で、負債感は受け手の抑うつ傾向と関連をもつという対照的な性質を備える。これまでの研究では両方の喚起要因について詳細なメカニズムは解明されていないため、それらを明らかにする必要がある。

2.3 感謝がもたらす効用
2.3.1 心理的健康の増進
 多くの研究で、感謝が個人のwell-beingに与える影響が明らかにされてきた(Wood, Froh, & Geraghty, 2010)。パーソナリティとしての感謝特性のみならず、実際の感謝の喚起によってもwell-beingにポジティブな影響を与えることがわかっている。

2.3.2 対人関係の維持
 感謝は、二者間での関係維持行動を促し、関係維持行動は再び感謝を喚起する。感謝は、他者との関係性の形成や改善を動機づける感情であると考えられる。

2.3.3 利他行動の促進
 送り手への感謝は、直接互恵的な返報としての利他行動を促進する。また恩送りのような第三者への利他行動も促進する。

2.3.4 示唆と問題点
 ここまで見た感謝の喚起が持つ効用のなかで、恩送りの心理的メカニズムについて明らかにするうえで特に重要となるのは利他行動の促進の効用である。
 感謝が恩送りを促進するという事実は、直接互恵的な利他行動の場合とは異なり、感謝が互恵的利他主義を支える感情であるという理論的背景と整合しない。ここから、恩送りは感謝の影響を受けるものの、別の要因を介した間接的なメカニズムによって駆動されている可能性が示唆される。先行研究では感謝から恩送りへの直接的な影響過程のみが検討されてきていないため、この媒介モデルを検討することは重要である。

第3節 これまでの研究の問題点
 これまでレビューした知見をまとめると、恩送りの至近因的な心理メカニズムについて感謝の観点から明らかにする際、主に3つの課題が存在することがわかる。
 まず、恩送りの心理的メカニズムに、「自己利益の追究」という観点だけでなく感謝という感情的影響を導入すること。
 次に、感謝と負債感の喚起要因の弁別を行うこと。
 最後に、感謝の喚起が恩送りに至るまでに、これまで明らかにされていない介在的なメカニズムが存在する可能性があるため、それを明らかにすること。
【2019/08/01 01:03】 | 哲学、ゼミ | トラックバック(0) | コメント(0) |
| ホーム | 次ページ